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校長あいさつ

ご挨拶



校長近影

「地域社会の将来を担う広商教育」


 同窓会の皆様には、平素より本校の教育活動に対しまして格別のご理解とご支援を賜っており、衷心より厚く御礼申し上げます。 お陰様をもちまして、創立118年目を迎えた本校は、広島県商業教育の拠点校として、日々教育活動を推進しております。
 さて、今日の社会情勢に目を向けると、生産年齢人口の急減、労働生産性の低迷、グローバル化の進展など世の中の変化は予想以上に早く、将来は職業の在り様も大きく様変わりしているだろうと言われています。このような時代に通用する力を育てるためには、これまでの「何を知っているか」という知識習得型教育では太刀打ちできません。時代は「何ができるか、知識をどう役立てるか」という応用・活用力、実践力育成型の学びへの転換を求めているのです。とりわけ有為な人材を実社会に送り出すことを目指す商業高校には、新たな商業教育の構築、学びの質の改革が求められているのです。
 本校はそのミッション(地域社会に対する自校の使命)として、「グローバル化や少子高齢化が進む社会、地方の創生に貢献できる資質・能力を備えたビジネス・スペシャリスト」の育成を掲げています。しかし私は、果たして本校は、今どれだけビジネスを教えることができているだろうか、と大きな課題意識を持っています。確かに、広島県教育委員会の『学びの変革』アクション・プランに従い、普通科、商業科共に教職員は懸命に授業改善に取り組んでいます。商業科の内容はもちろん、普通科の内容も将来のビジネス・スペシャリストにとっては大切な資質・能力でしょう。商業に直接関わらずとも、そこでの学びはその人なりのものの見方や考え方、思考論理や価値観等からその人となりの形成にまで、隠し味として以上の影響力を持つはずです。
 大切なのは、そのような各教科の学びが、部活動をはじめとする諸活動での学びと共に同じベクトルで、つまり「広商で学んだことは将来役立つ」という学びの意義と志向性で統一されることで、そのためには本校教育の源流、根幹にあたるものが見えなくてはなりません。商業教育は実学、ビジネスを教える教育だと考えれば、そのための最良の場が広商デパートです。広商の学びの集大成が広商デパートだと言うのなら、広商におけるすべての学びは広商デパートで役に立ってこそ本物である、なぜならそれは実社会で役立つことに繋がるからです。
 昨年度、英語科は、3年間商業高校で英語を学ばせる以上、積極的に外国人とコミュニケーションをとろうとする資質・能力を育てたいということで、いわゆる実践英語の授業に方針転換しました。商業科でも広商デパートに備え、英語による接客マナーを意識した指導を継続し、上野学園のご協力で、広島外語専門学校の先生に指導を仰ぎました。しかし、肝心の外国人の来店がなくては意味がないということで、同窓会の山坂会長にご協力をお願いしました。会長は、「それは良いことだ。何とかしましょう。」と即日自社の関係者が広商デパートで買い物できるよう手配され、数日後広島経済大学の留学生の招待、そして広島インターナショナルスクールの学生や保護者の招待を実現していただきました。インターナショナルスクールの校長先生はこの取組を大変喜ばれ、今後本校との交流を継続することを約束して頂きました。山坂会長の即断即決ぶりもさることながら、様々な方面の情報網の広さは驚くべきで、広商同窓会なればこそと深く感じ入った次第です。
 こうして、広商デパートで多くの外国人に英語を通して買い物を楽しんで頂く、そんな光景が実現したのです。まさに、英語や商業の学びが広商デパートで活かされるわけで、このような学びのストーリーが描ける広商教育を推進していきたいと考えています。生徒達は、実際の外国人への対応に四苦八苦したようですが、うまくいかなかったからこそ次回はうまくやりたい、英語が使えるようになりたい、そんな気持ちが芽生えたと聞いております。
 広商教育の目的は、実社会に出る準備期間としての3年間で将来のビジネス・スペシャリストとしての基礎的な資質・能力を育てることにあります。それには、本校教育にもっとビジネス臭さ、実社会臭さ、勤労臭さといったものを反映する必要があると考えています。そのためには、学校内では容易に提供できない学び、つまり学校外、社会の、いわゆる教育的資源を有効に活用した学びが不可欠です。そういった意味で、社会の第一線で活躍される同窓会の皆様には是非お力をお貸し頂きたいと、心よりお願い申し上げる次第です。これからの広商生の育成には、地域の教育的資源を活用させて頂くことが不可欠であり、学校教育とどんなコラボレーションが可能なのか、新たな広商教育の可能性に学校を挙げて取り組んでいく所存です。
 本年もどうぞよろしく、お願い申し上げます。


校長 山田 剛司