校長あいさつTHE PRINCIPAL'S GREETING
ご挨拶

広商同窓会の皆様には、平素から本校の教育活動に格別の御理解と御支援を賜っており、衷心より厚く御礼申し上げます。
お陰様をもちまして、創立124年目を迎えた本校は、広島県商業教育の拠点校として、日々教育活動を推進しております。
昨年度の入学生から年次進行で実施されている新学習指導要領において、教科「商業」の目標は、「商業の見方・考え方を働かせ、実践的・体験的な学習活動を行うことなどを通して、ビジネスを通じ、地域産業をはじめ経済社会の健全で持続的な発展を担う職業人として必要な能力を次のとおり育成することを目指す。」とされており、3つの資質・能力が示されています。それは、①知識・技能 ②思考力・判断力・表現力等 ③学びに向かう力・人間性等です。全国の商業高校では、昨今の社会情勢を念頭に置き、各校が工夫しながら商業の学びが深まる実践的・体験的な学習活動を行うことが求められています。これに先駆けて、広島県では「商業教育アップデート」と称して令和2年度に商業高校4校を中心としてスタートした取組が、今年度で4年目を迎えました。具体的には、1年時の「ビジネス基礎」(ビジネス探究プログラムⅠ)及び、2年時の学校設定科目「ビジネス探究(アントレプレナーシップ・エッセンシャルズ・プログラム)」の授業づくりが柱となり、PBL【Problem-based Learning】(課題解決型)学習で実施しています。これは、アメリカの教育学者ジョン・デューイによって提唱された学習理論であり、暗記型の学習法ではなく、生徒たちは答えが一つではない課題に対して、仮説を立て自分たちで調査し、それが間違えていたなら、また、新たな仮説を立てて検証していくということを繰り返します。今までは、問題を解決していくことが目的に設定されていたものが、PBLでは問題解決に到達するまでの過程が学習であるとされています。授業では「本質的な問い」を設定し、学ぶ意義を考えることによって、自己のキャリアの形成を目指します。NPO法人NFTEの教材「起業家精神育成プログラム」を活用して、生徒の論理的思考力や創造力を育成するともに、変化の激しい社会に柔軟に対応するマインドセット(資質・能力)の育成をめざします。また、年度の最後には1年かけて完成させた自分のビジネスプランを発表します。校内で優秀な発表者は広島県教育委員会主催HYEC (Hiroshima Youth Entrepreneurship Challenge)に学校代表として出場します。昨年度は、その大会で本校生徒が優秀な成績を収め、世界大会(コロナ禍のためオンラインとなる。本来はアメリカで開催)に出場し、第3位という結果を残しました。こういった本県のこの取組は報道等に多く取り上げていただいた影響もあり、他県からの関心も高く、昨年度は多くの視察がありました。
部活動においては、下記の表にあるように7つの部活動が全国大会に出場することができました。同窓会の皆様の多大なる御支援により「広島版『学びの変革推進寄付金』」を通じ、全国大会に出場するための支援及び他の部活動においても他県への遠征費用等に活用させていただいております。他校では容易に経験できないことを本校生徒がこうして自分の可能性を信じて、ひたすらに部活動等に取り組む環境を与えてくださることにあらためて感謝申し上げます。今後も本校教職員が一丸となって、生徒のために精一杯取り組んで参ります。同窓会の皆様におかれましては、引き続き、御支援・御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
校長 折田 裕之
部活動 | 成 績 |
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硬式野球部 | 第94回選抜高等学校野球大会(甲子園) 2回戦出場辞退 1回戦勝利(対 福井県立丹生高等学校) 第104回全国高等学校野球選手権広島大会 準決勝敗退 |
弓道部 | 第41回全国高等学校弓道選抜大会出場(熊本) |
卓球部 | 第50回記念全国高校選抜卓球大会出場(愛知) |
珠算部 | 第69回全国高等学校ビジネス計算競技大会出場(東京) 第13回中国五県高等学校商業教育実技競技大会出場(山口) |
簿記部 | 第38回全国高等学校簿記競技大会(東京) |
商業研究部 | 第67回広島県高等学校生徒商業研究発表大会 最優秀賞 第36回中国五県高等学校生徒商業研究発表大会(島根) 中国2位(優秀賞) 第30回全国高等学校生徒商業研究発表大会(島根) 全国5位(優良賞) |
英会話部 | 第39回全国商業高等学校英語スピーチコンテスト広島県予選 Speechの部 第1位 第39回全国商業高等学校英語スピーチコンテスト出場(東京) |
商業研究部:全国大会での発表
硬式野球部:選抜大会1回戦勝利
英語でビジネスプランを発表する様子(オンライン)世界第3位